ユネスコ世界遺産
ユネスコ世界遺産
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世界遺産登録の意義とその効果
世界遺産登録は当該遺産がある特定の国家または民族の遺産であること以上に人類によって保護されるべき価値のある大事な遺産であることの証明だ。
途上国の場合、世界遺産として登録されれば世界遺産基金および世界遺産センター、国際記念物遺跡会議などの関連機関を通じて遺産の保護に必要な財政及び技術支援が受けられる。さらに、国際的にも知名度が上がり、観光客の増加やこれに伴う雇用と収入の増加が期待できる。世界遺産登録で政府のさらなる関心と支援が受けられるということで地域発展にもつながる。
最も重要点は世界遺産はその地域住民や国民の誇りになり、その遺産の価値を再認識することで遺産の保護・保全に大きく貢献できるということだ。
韓国はじめ先進国の場合、世界遺産として記載されても当該遺産の保全のために世界遺産委員会の財政支援を求めることはほとんどない。むしろユネスコの信託基金などを通じて途上国の遺産保全に寄与している。 -
世界遺産の所有権および管理責任
世界遺産として登録されてもその遺産の所有権または管理に何ら変わりはなく、当該国家の国内法が適用される。ただ、世界遺産委員会は当該国家による世界遺産の保護・保全状況について定期的に報告書の提出を求め、必要に応じて現地調査を行うこともある。
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国際協力および支援
このために条約第15条と第18条により「世界遺産基金」が立ち上げられた。
この基金は当該国家の分担金または任意拠出金で助成された。この基金によって国際的支援が行われ、当該国家政府による世界遺産地域の保護活動をサポートする。世界遺産基金に寄附した当該国家には様々な形で国際的支援が受けられる資格が与えられる。[国際援助の種別]
世界遺産条約の基金運営ガイドラインは緊急援助、準備援助、技術協力、研修および研究支援、教育・情報・認識向上の援助など、５つの援助形態を定めている。- 1) 緊急援助:突然の予測されなかった自然的・人工的現象により差し迫った危機に脅かされている資産の地域を対象とする
- 2) 準備支援: :
- ①暫定リストを作成ないし更新、もしくは暫定リスト作成のための会議を開催
- ②世界遺産一覧表への推薦を準備
- ③研修に係わる申請を含め技術協力を準備(世界遺産グローバルストラテジー、代表性の確保、地域多様性の強化の必要性などのため準備援助は非常に重要)
- 3)技術協力:世界遺産地域の保全・管理に係わる専門家の派遣および機材の供与、援助の需要と割り当てにおいて国際援助のうち最も大きな部分を占めている
- 4)研修および研究支援:世界遺産の確認、保護、保全、広報、機能回復などの分野において各レベルの実務者を対象にした研修または世界遺産地域の研究や科学的調査などを目的とした研修及び研究の支援
- 5)教育・情報・認識の向上:世界遺産条約に対する認識の向上が目標。広報材料の作成、翻訳、教材の普及など